300(スリーハンドレッド)

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少し前に予告編を見て気になっていたので、公開初日の昨日、「300(スリーハンドレッド)」をレイトショーで見た。
見て最初に印象に残ったのが、画面の質感である。細かいざらっとした粒子感のある画面で統一されており、色はセピアがかっている。
戦闘場面であるが、白兵戦はまるで盾と剣と槍を使ったチャンバラのような動きである。盾を防御だけでなく、相手にぶつけたりと効果的に使っているので、日本の殺陣より動きが多彩なのが面白い。
圧巻だったのは、ペルシャ軍が大量の弓矢を放った場面である。画面はスパルタ軍から見た角度なので、向こう側から黒い塊が近付いてきて、周りが暗くなり、上から雨のように矢が降ってくるという見せ方である。
これはペルシャ軍の使者が言った「太陽が弓矢で隠れる」という例えをそのまま映像化しているのだが、ほとんどの戦闘場面がこういう感じで、大げさな例えをそのまま映像化したような表現である。
後でパンフレットを読んでみたら、ほぼ全ての場面に何らかの形でCGが入っており、人物が登場する場面も室内でブルーバック撮影してCGの背景を合成しているそうである。
画面のトーンといい、極端なCG表現といい、こういう映像が作れるのは、やはり古代ギリシャという、現代とは離れた時代設定だからこそであろうか。